ナハト・エグザクタ (Nacht Exakta)用のビオター 8cm f2を、ライツ製フォーカスリング 16463Jを使用し、ライカMマウントに改造した一本。カール・ツァイス・イエナ製。1935年頃の製造です。
距離計には非連動。4群6枚構成。ダブルガウスらしい豊かなボケとしっかりとしたピント面の結像感が楽しめるレンズ。濃厚な味わいに心が躍ります。
最高品質のアルミを削り出し、中間リングをワンオフ製作。レンズヘッドとフォーカスリングをリズミカルに繋いだデザインは見事のひと言。実測で535gとしっかりとした重量があるので、ライカSLなどグリップがしっかりしたミラーレス機に装着するとよりお楽しみ頂けるでしょう。
レンズヘッド部の黒塗装の落ちはごくわずか、ヘリコイドリングも使用感ほとんど見られず、全体的にとても綺麗な外観です。
2023年9月にレンズヘッドとヘリコイドリングのフルOHを行い、同時にライカMマウントへの改造を行いました。丁寧な整備と改造により、極上の操作感に仕上がっています。
レンズは目立った拭き傷やクモリも見られず、スカッと抜けた大変綺麗なガラスです。往時のビオターの描写が味わえます。
試写館に作例を掲載しました。ライカSL Typ601で撮影。逆光の入り方で豹変する写りが楽しめました。印象的なポートレート撮影にも活躍しそうです。