SOOIC。99万台、アンダーミリオンのトリウムズミクロン。1952年製。feet表記。トリウム・ズミクロンの例に漏れず、ガラスには黄変が見られ、カラーでの撮影ですとやや黄色っぽく色かぶりをします。モノクロではコントラストがやや強めの描写となります。ノーマル・ガラスのズミクロンとの撮り比べも一興でしょう。
放射能ズミクロンに散見される拭き傷はやや多いものの、総じてオリジナル状態を保った、まずまず良いコンディション。線量計にて放射線が発されていることを確認済みです。
全体的に使用感少なく、この番号帯の放射能ズミクロンとしてはなかなか綺麗な外観です。
2023年3月にピント調整を含むフルOH済。各部の操作感、滑らかに仕上がっています。整備後も無限遠で二重像がごくわずかにオーバーしますが、距離計連動はバッチリです。
トリウムズミクロンにありがちな前玉のコーティング荒れと拭き傷、また中玉に整備で除去しきれなかった薄いクモリが見られます。強い逆光条件や光源に向けて撮影をする際には、僅かな影響は感じられるかもしれません。
クモリがちなレンズなので、コーティングが除去されているケースが少なくありませんが、本品はオリジナルのコーティングがしっかりと残っている個体です。やや稀少。