11309。ドイツ製のズミクロン 35mm f2の第2世代、6枚玉。8枚玉に続くモデルです。製造番号239万台の1970年製。絞り操作リングが突起状になっている6枚玉の中でも初期のモデル、通称ツノ付です。
初代の8枚玉に続き、こちらも程度の良い物を探すのがなかなか難しくなってきました。8枚玉の陰に隠れがちな6枚玉ですが、ほど良いヘリコイドの回転角と指先へフィットするフォーカスノブに始まり、やや渋めの発色と硬すぎない描写など、実力と魅力が詰まっています。
このツノ付モデルに限り、ツノ部分と距離リングのツマミが干渉するため、当初から無限遠指標と絞り指標の位置がズレていますが、これで正解です。
フィルター径はE39。ズミルックス 35mmと共用の12504フード、純正の前後キャップが付属。
ツノを含めカド部に軽微なブラッククローム落ちが見られます。目に付くような傷やアタリは見られず、良好な外観です。
2023年3月に専門業者さんにてフルOHを施しました。6枚玉らしからぬ、心地良い操作感に仕上がっています。
滑らかな操作感で、撮影がはかどること間違いないでしょう。距離計連動は例によってバチッと決まっています。
レンズは前玉にごく浅い拭き傷が3〜4本見られますが、実写への影響はまずありません。実写テスト結果も良好でした。使い頃の一本です！
