ライカ A型発売初年度、1925年製のボディを、1930年代の半ばにライツにてDIII型へ純正改造した一台。ボディのシリアル番号は99x、何と3桁!
番号的にはElmaxのロットですが、昔から旧エルマー付A型の最初期の一部はエルマックスがあるとも言われており、またElmaxからElmarへとレンズ名が変わり始めるのは1000番付近からで、両レンズが混在するとも言われて来ました。
本品は正にその端境の一台。整備の際にもElmaxのつくりと似ているところは多いとの事でした。詳細は謎ですが興味深い一台です。
描写も旧エルマーとは傾向が異なり、実に高解像度で立体感のある描写で撮影結果に驚かされました。旧エルマーも通常のエルマーも数多く試されている前オーナーさんからはあまりに良く写りすぎる、とのコメントを頂きました。
レンズはメートル表記。ヘリコイド番号は0。フィルターネジは細かなタイプです。純正前キャップが付属します。珍品。
当店過去販売品です。お客さまに大切に使われ、この度当店に出戻ってきました。
コンディションから察するに、ボディとレンズは恐らく当時からのオリジナルのセットだと思われます。多少真鍮は出ていますが、アタリや凹みは見られず、綺麗めなライカ DIIIボディ。4桁番号は見慣れていますが、何と言っても3桁番号は見た目にも響きます。
レンズは銘板のニッケルメッキが剥がれ真鍮が少々出ています。
ボディ、レンズ共に2021年にOH済みです。レンズは目立った拭き傷も無く綺麗なガラスです。
試写結果大変良好。実に緻密でコントラストも高い描写でした。店先での撮影ですが、試写館をご覧頂ければ幸いです。3ケタ番号のDIII、ロマンを感じる一台です。