ナーゲル・ピュピレ。1931〜35年の製造。ドイツのNagel社がコダックに吸収される直前に発表した製品です。3X4cm判。127フィルム使用。距離指標はmeter。
本品はライツのエルマー 50mm f3.5を装備した、ピュピレの中でも一番人気のモデル。他にクセノン 50mm f2、クセナー 50mm f2.9と3.5、テッサー 50mm f2.8と3.5が付いたモデルがありました。
ライツ製の距離計本体は付属しませんが、アクセサリーシューの足が付属します。ここにライツのFODIS距離計を立てればシステム完成です。
小柄ながら重量感タップリで、つくりも非常に良いカメラです。
当店のお客様が30年以上前にドイツ本国で入手された一台。
軽微な擦れは見られますが、アタリや凹みも無く全体的に良いコンディション。
2023年7月にOH済。シャッター等各部の作動快調です。ピュピレの常として、距離リングは近接側でわずかに動きが渋くなりますが、実用上問題はありません。
ニッケルメッキの鈍い輝きも美しく、いかにも戦前のカメラらしい堂々たる姿でコレクションとしても人気のあるカメラ。精密感にも溢れ、黒&ニッケルに惹かれるバルナックライカ好きなら、棚に飾りたくなる一台でしょう。