ライカ IIIc改IIIf。戦時中の1940年に製造されたIIIcが、戦後にIIIfへとアップグレードされた個体です。海外ではFactory Conversionとも呼ばれます。
製造番号は36万台。トップカバーや底蓋、金属製のアイピース、シャッターダイヤルなどはIIIc譲りですが、シボの目が荒目のグッタペルカ、シャッター速度ダイヤル周り、感度を表示できる巻戻しノブなどはIIIf仕様となっています。
本品は、トップカバーのD.R.P.とErnst Leitzの刻印の間に、「N-L」と銘打たれています。これはNetherlandsを表し、オランダの正規ディーラーOdinが取り扱った個体と言われています。近いところでは、フランスの正規ディーラー、Tirantyの「S-T」刻印が知られています。
加えて本品は、IIIc当時のシャッター幕である赤幕が残されています。赤幕は多くが劣化が激しく、整備時には幕交換が必要となるケースが多いのですが、幸いにも本品は幕の劣化が少なくまだ使える状態で、OHの際にもオリジナルの赤幕を維持する事が出来ました!
きちんと使える赤幕IIIc改IIIf、N-L刻印と、かなりレアな一台です。
ボディ全体に小傷やスレが多く、かなりの使用感が見られます。相当使われて来た一台でしょう。
2025年12月にOH済。各部の動作とてもスムーズに仕上がっています。赤幕もスパッ!と気持ち良く走っています。ファインダーの見え味もクリアー。二重像のコントラストもしっかりしています。
整備も行き届いており、完成度の高いIIIfとしての機能も有しています。人とはちょっと違った一台で、存分に撮影をお楽しみください!