HOOPYCHROM。製造番号は58万台、1941年製のヘクトール 2.8cm f6.3。距離表記はfeet。絞り表記は大陸式です。本来はノンコートのガラスですが、本品は後年、ライツによるコーティングが施されています。
ライカのレンズの中では最も小柄なヘクトール 28mm。バルナックだけで無く、M/Lリングを経由してM型ライカに装着しても極薄デザインが良くハマります。クロームボディは勿論、ブラックペイントにも良くマッチするでしょう。純正の適合フードはSOOHN。
淡いパープルのコーティングが、やや逆光に弱いヘクトール 28mmの弱点を補ってくれます。同じく28mmの赤ズマロンとの描写比較も楽しい一本です。やや稀少。
目立った使用感も見られず、クロームメッキの輝きが美しい外観です。
2022年9月にフルオーバーホールを施しました。絞りやヘリコイドは操作感滑らかに仕上がりました。距離計連動もバッチリです。
ガラスには目立った拭き傷やクモリも見られず、稀に見る綺麗な状態を保っています。加えてコーティングの恩恵もあり、描写は大変シャープです。逆光気味での撮影でもしっかりとした像を結びます。
前後純正キャップとベークライト製のケースが付属し、コレクションにも向いたヘクトール。ケースの端には欠けが見られます。