ハッセルブラッド・スーパーワイド、SW。1954年のフォトキナで発表された初代モデル、SWAの泣き所の鏡胴&シャッター部分を改良、またレンズ回りのデザインを変更し、1956年に発売されました。画角90度の超ワイドカメラ。装着されたビオゴン 38mmは35mmカメラに換算すると21mmとなります。レンズシャッター機ですが、セルフコッキングは採用されておらず、毎回シャッターチャージをする必要があります。二重露出防止機構は装備。距離リングはfeetとmeterの両表記です。
SWAとSW、両モデルを合わせてもわずか1700台程度製造され、1959年にはSWCへと移行します。
製造年はボディが1956年、マガジンは1957年。マガジンは1600F、1000Fと同じタイプで、裏窓からスタートマークやコマ数表示を確認します。稀少品。
当店販売品が出戻って参りました。擦れは少々見られますが、アタリや目立った傷は無く、SWとしてはかなり綺麗なボディ本体と別体ファインダーです。マガジンはやや擦れが多く、本体と比較するとやや使い込まれた印象です。
2022年にオーバーホール済(シャッター、巻き上げ、レンズ、絞り、ヘリコイドの分解清掃、シャッター修理調整、ヘリコイドグリス交換、チャージ機構分解清掃、ピント点検、マガジン他の遮光モルトプレン交換済)。
SWAとSWの泣きどころ、鏡胴のガタつきは見られず、非常にしっかりしています。シャッター作動快調、ヘリコイドの動きも滑らかです。ファインダーの見え味もスカッとクリア。
レンズは前玉にはコーティングの傷みとカビ痕がみられ、後玉には拭きキズとコーティングの傷みがやや多く見られます。実写にはさほど影響は無いでしょう。クモリは見られません。
SWAはもとより、SWはなかなか取り扱いに足る個体が無く、当店でも取り扱いが少ないカメラです。フル整備を行っていますので、安心してお使い頂けます。