シリアル3100番台。1926/27年製の旧エルマー付ライカ A型。レンズは近接エルマー。距離表記はfeet。レリーズボタンはマッシュルーム。グッタペルカはAnastigmat時代から続く荒シボ。底蓋開閉ロックはかんぬきタイプ。レンズ銘板に刻まれた、初期特有の小さなフォントのElmar刻印も可愛らしい。
当時のオリジナル状態を保った一台です。ペイントの剥げ具合も程よく、ヒストリーを感じさせてくれる深い味わい。全体に時代なりの使用感はありますが、90年を超える年月を経てなお良いコンディションを保っています。
後の銘機、ライカ M3もプロトタイプから最初期モデル(700xxx、段付き&段無し)は細かな変更点が多く見られますが、A型はライカの原初モデルだけあって、短期間に目まぐるしく仕様が変わっていきます。サンプルを沢山集め変遷を検証してゆくのも、実に楽しい作業です。
純正レンズ前キャップ付。
旧エルマーの銘板には歪みの修正跡、底蓋の中央部にわずかな凹み、また底蓋には年代なりの黒塗装の剥げが見られます。他、目立つ傷みは無く、長年大切にされてきた印象です。
2024年4月にOH済。巻き上げやシャッター等の操作感滑らか、ファインダーもスカッとクリアな見え味です。
旧エルマーには目立った拭きキズやクモリも見られず、90年を超えるレンズとしてはかなり良いコンディション。
グッタペルカや各部の外装パーツもオリジナル状態を保った、3000番台のライカ A型。コレクションにも好適な一台ですが、旧エルマーは90年を経ても素晴らしく良く写ります。
初期のマッシュルームレリーズ付ボディですので、巻戻しの際はレリーズを押し続ける必要があります(エクボレリーズも同様です)。
お作法を守り、ゆったりと撮影をお楽しみください。