英Reid&Sigrist社製、リード III型。ライカ IIIbをお手本として製造されたライカコピー機です。本品はシンクロが付いたリード IIIa、もしくはType IIと呼ばれるモデル。1953〜1964年の間に約1200台が製造されました。ボールベアリング内蔵のシャッター機構、スローダイヤルのネジが無いことなど微妙な差異はありますが、実に良く出来たライカ型カメラです。
付属のテイラーホブソン製のアナスティグマット 2インチ f2は、ライカLマウントを採用しており、ライカでも距離計連動で撮影をお楽しみ頂けます。
純正の革ケースが付属します。過剰なまでに堅牢なリードの純正ケースには毎回感嘆しますが、今回のケースも大変状態の良いものです。
底蓋に薄い擦れや小傷、トップカバー上面とシュー付近には軽微な擦れが見られます。他は軽微な使用感程度で、なかなか綺麗なボディです。テーラーホブソン・レンズは使用感更に少なめで、美しい外観です。
2023年3月にボディ、レンズ共にOH済。各部の操作感はしっとりと心地良い操作感に仕上がっています。ファインダーの見え味も良好で二重像のコントラストもしっかりしています。
レンズは前玉にごく薄い拭き傷が2本ほど見られますが、他、目立った拭き傷やクモリはありません。スカッと抜けた素晴らしいガラスコンディション。このレンズはライカでの距離計連動が不安定な個体も多いのですが、今回のフルOHの際に入念なピント&連動調節を行っており、全域で距離計連動バッチリ。
絞り開放付近でのしっとりと優しさを感じる、美しいフレアを伴った上品な描写が魅力のレンズです。