ルマックス 45mm f1.9、ライカスクリューマウント。同じマウント径、同じフランジバックながら、距離計には非連動なのでご注意ください。
潜望鏡型ファインダーを採用したイギリスの特異なライカ型カメラ、Periflex用のレンズ。ユニークな機構でメカ好きにはたまらない、このペリフレックスの初期モデルですが、ファインダーの見にくさ、距離の合わせづらさでは1、2を争うと思われるカメラでもあります(笑)。
このLumax 45mm f1.9は、1957年に登場したペリフレックス 3型以降用の標準レンズ。4群6枚構成、ガウスタイプ。絞り羽根は12枚。ルマックスにはフィルター枠が無いので、装着する際には48mm付近の被せ式フィルターが適合します。
やや頼りない雰囲気のアルミ鏡胴からは想像出来ない、なかなか味わい深く端正な描写をします。発色も良い印象です。
ライカスクリューマウントながら非連動なので以前はあまり人気の無いレンズでしたが、ライブビューを搭載したデジタルライカM型が登場した昨今では、絶妙な画角と明るさで活躍の場が広がるでしょう。
オールドレンズ入門にもどうぞ。
フィルター枠先端部にはアタリの修正痕が数ヶ所見られます。またアルミ鏡胴の外観には年代なりの使用感が感じられます。
2024年4月にフルOH済。固着しがちなルマックスの絞りやヘリコイドリングは、滑らかな操作感でストレスフリー。丁寧な整備により、マウント内側の反射防止艶消しラッカーも塗り直され、より締まった描写が期待出来ます。
やや使われた外観とは裏腹に、ガラスには目立った拭き傷やクモリは見られず綺麗にスカッと抜けています。わずかなコーティング傷みは見られますが、実写にはまず影響ありません。
実写結果も大変良好でした。試写館をご覧を頂ければ幸いです。ソニー α7IIIに装着、全て絞り開放にて撮影しています。