ミランダ T、ズノー付。本機は初期のOrion銘、通称オリオンネーム。後にはミランダ銘となります。1954〜56年の製造。
ミランダ最初の一眼レフカメラで、国産初のペンタプリズム搭載機、かつ脱着可のペンタプリズム採用も日本初。レンズマウントは専用の44mmスクリュー。シャッター速度は1/500まで。各種のマウントアダプターも発売され、またごく少数ブラックペイントボディも製造されました。
発売当時、昭和30年の価格は57,000円でかなりの高級機だったようです。
付属のズノー 50mm f1.9は、5群7枚構成。実に魅惑的な描写をします。
本機は初期のモデルで巻き上げなどはノブ式。そのクラシカルなSLRスタイリングは多くのヴィンテージカメラファンに響くでしょう。稀少。
1950年代の国産カメラらしく、クロームメッキには多少の傷みや劣化が見られますが、目立ったダメージは無く、ミランダ Tとしてはキレイ目な一台。貼り革はオリジナルですが、貼り直しの形跡は見られます。
2022年11月にボディ、レンズ共にOH済。
ボディはシャッター幕交換済。レンズ後玉がマウント面より僅かに飛び出しているミランダ用ズノーは、例によって後玉の中心部に拭き傷と擦れが少々見られますが、このレンズとしてはまずまず良いコンディションです。
今回バッチリ整備済、コレクションとしても実用機としてもお楽しみ頂けるミランダ T、オリオンネーム。
