109万台のライカ M3ブラックペイント。もちろんオリジナル。前回の東京オリンピックが開催される直前の1964年8月に、ライツより出荷されたバッチです。長年の使用により真鍮部が育った(黒塗りが剥げた)部分はかなり多く、古陶磁のような侘びた佇まいです。シュミット商会のソフトレリーズは10年ほど後のものでしょうが、こちらもボディと同じく良い雰囲気に枯れています。これから更に使い込んで頂きたい一台です。
2019年1月にファインダー清掃、各部点検済。ファインダーにM3特有の周辺バルサム切れが少々見られますが、見え味には影響ありません。目立ったアタリや凹みも見られず、ライカの手練れに使われていたのでしょう。ペイント部はかなり剥げ落ちていますが、リペイントやタッチアップ箇所は見られません。各部の作動は快調です。グッタペルカも全面オリジナルです。